「話し方のレッスン」と歌のレッスンの違いは何ですか?

この質問は、私が「声優さんやナレーションの方に特化したレッスンをするボイストレーナー」として定着する前に良くされていた質問です。
時には、異業種交流会へ行って、「話し方のボイトレとか受けたんですけど、何にも変わらなかったんですよね」と初対面で言ってくる女性のカウンセラーの方もいました。
恐らく、教材にのっとって滑舌のために反復言葉を読み上げ、プレゼンの予行練習をしたところで、恐らく本当は皆さんが知りたかった所にはたどり着けないと思います。
まず、当サイトへたどり着き、さらにこの長いブログを読もうと思うあたりで、皆さんの気合はだいぶバッチリではあります。
では、ここで有料級のお話をひとつ。

ナレーションも、歌も、極めるならトーンを究める事。

トーン。色味、音感、感触。あえて、総称して「トーン」と言う言葉を使ってみました。
例えば、コードネーム 「C#マイナーセブン♭ファイブ」というコードがあります。私の好きなコードです。このコードを多用して、曲を作る方が結構いらっしゃいます。
割と80年代の作家さんとか、ユーミンさんとか、それにあたりますし、スキマスイッチさんや、いきものがかりさんも好きですね。

例えば、「このコード好きです。」と言った時に「どんなところが好きですか?」と聞かれて答えられるのか?答えられないか?という所が分かれ目になると考えています。
ちなみに、私のこの仕事ですが、時に「うーんこのまま続けてどうなるのかな?」とか「早いうちにコンサルタントとかにどんどんシフトチェンジした方が良いのかな?」とか思う事がありましたが、最近ではめっきりそう思わなくなりました。思わなくなった原因は、本当に耳がやられたとき出ない限りは続けられるとわかったからです。

ボイストレーナーに必要な聴力、というのは、そんな生半可な訓練では身につきません。むしろ、コンサルタントの方が、私以外の人でも出来る仕事だと思うようになりました。

お話を戻します。先ほどの「どんなところが好きですか?」と言う質問に対し、私ならこう答えます。「ぎゅっと握りこぶしを握った時に、指の隙間からこぼれるオレンジの雫のような音が好き」「昔懐かしい思い出を考えていた時に、ちょっとだけ嫌なことを思い出した時の胸がぎゅっとする感じ」とこんな風なイメージです。

で、そのイメージに基づいた表現をするための体感、体の使い方、顔の表情筋の使い方。構音、これらの「作り方」の実際のノウハウの間にあるのが、「どうやったらそのイメージに近づけるのか?」というより具現化されたイメージです。ここが最重要です。

正直、この範囲はもはや理屈ではありません。私の事を「霊感ボイストレーナー」とか「透視ボイストレーナー」と皆さんがおふざけでお話される理由がそれなのです。(笑)

私は共感覚と言う自分の特殊な感覚を使い、それを形のない物から形のあるものに変えています。
正直、この方法は他の先生には無理です。ですので、私は後継者になる方に、「こういうイメージの音を出したいときはこういう風にレッスン指導をしたらいいんですよ」とお伝えしているわけです。まさにノウハウです。では!

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